この記事を書いた人 トリッパー編集部
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アイデア次第で旅が便利に!高速バスを活用しよう!
記事作成日: 2021-03-22
自動車は、もはや現代社会には欠かすことのできない存在です。マイカーやレンタカー、タクシー、路線バスなど、日常のさまざまな場面でその便利さを感じることは多いでしょう。
ですが、長距離を走る高速バスは利用した経験が少ない、あるいはよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
同じように長距離を移動するための手段としては、電車や飛行機なども考えられますが、高速バスにはそれらとは違ったメリットがあります。これまで他の交通手段だけを利用していたなら、そこに高速バスという選択肢を加えることで、新たなスタイルの旅を計画することができるようになるかもしれません。
今回は実際の高速バスの利用目的を例として、高速バスの便利な点や、それが活用されている様子をご紹介します。
目次
高速バスの主な利用目的は?
飛行機や新幹線といった長距離移動の選択肢が増えた現代でも、高速バスの需要は無くなってはいません。2016年に巨大な高速バスターミナル「バスタ新宿」が開業したことからわかるように、高速バスは今後も発展が期待されている交通手段です。
では、飛行機や新幹線よりも高速バスを選びたくなるのは、どういった時なのでしょうか。実際の利用者が語る目的を見ていきましょう。
人気の観光スポットへの旅行
高速バスの利用法で目立つものは、やはり観光旅行です。
たとえば東京都から出発する場合、青森県から福岡県まで、とても多くの目的地の中から旅行先を選ぶことができます。高速バスが実力を発揮しきれない近距離を除けば、旅行に行きたい地域・方面への路線が見つからないということはまず無いでしょう。
自宅から遠く離れた地域へ移動するための手段としては、飛行機や新幹線といったものもありますが、これらは手続きの複雑さや料金の高さという問題を抱えています。高速バスはそうした方法よりずっと安いですし、出発当日も『集合場所へ行って乗るだけ』ですから、特に難しいことはありません。
さらに、その出発地・到着地も豊富です。
空港や新幹線の停車駅がある場所は限られていますし、複数の空港を持つ都道府県もごくわずかしかありません。そうした駅や空港が観光のスタート地点になるなら問題ないのですが、そうでないと「バス・電車・タクシーなどで観光の拠点となる場所へ移動する」という手間が必要になります。
一方、高速バスの乗車・下車場所は「目的の都府県の主要な地点+1~2ヶ所」となっていることが多いため、目的のスタート地点に直接到着できる可能性が高くなります。この「スムーズに旅を始めやすい」という点は、高速バスの大きなメリットと言えるでしょう。
気ままな一人旅
バスを使って安く旅をしたい時には、旅行会社の販売するバスツアーも便利です。しかし、そのコースや滞在時間を自分好みに変えることはできません。細かく計画を立て、自由に行動したい時には、高速バスを選ぶ必要があります。
それでも、仲間との旅行では完全に自由な旅をすることは難しいでしょう。グループの全員が妥協できるような観光ルートを考えなくてはいけませんし、時には目的の地域そのものの変更を迫られる場合もあります。今、自分が最も興味を持っている地域へ行き、本当に訪れたい場所で好きなだけ時間を使うためには、一人旅という選択肢を選ぶしかありません。
女性にとっては多少不安な部分もある一人旅ですが、高速バスには女性と男性(および男女グループ)の座る場所が分けられているものも多く、一人での利用もしやすくなっています。
気の合う仲間との賑やかな旅の中では見落としてしまうようなものにも、落ち着いた一人旅なら目を向けられるかもしません。
テーマパークへの直行
高速バスの豊富な乗車・下車場所の中には、千葉県の「東京ディズニリゾート」や大阪府の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」といった人気のテーマパークも含まれています。敷地内の駐車場に直行するわけですから、これほど楽なものはありません。もちろん、帰りも最寄りの駅や空港まで移動する必要は無く、ここから出発できます。
さらに、到着・出発の時間もポイントです。朝からテーマパークで遊ぼうとすると、通常は前日の早い時間に出発し、その日の夜はホテルですごす必要があります。ですが、高速バスの夜行便なら、出発は(旅行の準備や学校・仕事などを終えた)前日の夜ですし、テーマパークに到着するのは翌朝です。
そのまま思い切り遊び、帰りも夜行便に乗れば、現地で1泊もせずに丸一日テーマパークを楽しむことができてしまいます。往復が車中泊となるため、これは万人におすすめできる方法ではありません。
ですが、片道だけなら身体への負担は半分になります。行きと帰り、どちらかだけでも高速バスを使うことを考えてみる価値は、十分にあるでしょう。
各種イベントへの参加
人気チームの試合や、お気に入りのアーティストのライブなど、自宅から離れた地域で行われるイベントに参加するための交通手段としても、高速バスは活躍します。ここでもポイントとなるのは、その料金の安さです。
移動距離が長くなればなるほど料金も高くなってしまうのは、どの交通手段でも同じですが、そのスタート地点となる金額や上昇速度はそれぞれ違います。そして、もちろん有利なのは夜行バスです。
大規模な会場がある都府県には、必ずと言っていいほど高速バスが運行していますから、この点も心配する必要はありません。バスを降りてから会場までのアクセスだけを調べておけば大丈夫です。
年に1~2回程度ではなく、全国ツアーを追いかけて頻繁に出かけるような場合は、料金がますます重要な意味を持ってきます。現地での宿泊を夜行便で減らすことまで考えると、非常に大きな節約になるはずです。
のんびりとした帰省
高速バスのデメリットは、飛行機や新幹線での移動よりも時間がかかるということです。そのため、一刻も早く目的地に到着したい場合にはおすすめできません。
ですが、「時間はあまり気にしない」「とにかく費用を安くしたい」という場合には、とても有効です。そのため、高速バスは帰省にもよく利用されています。
窓の外の景色の変化で、現在暮らしている場所から次第に遠ざかっていることを感じ、やがて故郷が徐々に近づいて来たことを知る……そうした流れを、じっくりと楽しめるのも高速バスの魅力の一つです。
また、普段のバスとは比較にならないほど長い時間を車内ですごし、さらに夜行便の場合は走る車内で眠るという、話のネタになるような体験もできます。帰省というものは日常生活の延長のような行為ですが、高速バスはそこにちょっとした旅行気分を添えてくれるのです。
子・孫の家へ
帰省とは逆に、「大都市で暮らす家族に、地方から会いに行く」という目的にも、高速バスは利用されています。もちろん、何か緊急の事態であれば飛行機や新幹線が選ばれますが、「久しぶりに元気な顔を見たい」といった目的では、料金が安く、空港への移動や搭乗手続きのような手間が無い高速バスが選ばれることも多いようです。
年配の方には、「高速バスは若者が乗るもの」という印象が強いかもしれません。特に夜行便は、その傾向が強いのではないでしょうか。確かに、車内に若者の姿は目立つものの、現在の高速バスはさまざまな年代の方に利用されています。
その理由を一つに絞ることはできませんが、「以前よりも快適になった」という事実が果たした役割は大きいでしょう。これは座席の改良や各種装備品の見直しといった、運行会社の努力によるものです。
「隣の乗客が気になって眠りにくい」という問題にも、(左右の窓と窓の間に4列の座席がある)従来の形から1列減らし、プライベートな空間を広げた3列シートのような解決策が出てきています。
高速バスでの旅では、そうした技術の進歩や、すこしずつ積み重ねられた工夫を知ることもできます。
こんな使い方も!
すこし変わった高速バスの使い方として、「就職活動」というものもあります。地元から遠く離れた土地での就職を考えている場合、就職活動中は何度もそこへ通うことになります。そのたびに新幹線を使っていると、金銭的な負担がとても大きくなってしまうでしょう。そう考えると、就職活動に高速バスを使うというのは、一見意外なようで実は賢い選択と言えます。
また、たとえば結婚式に呼ばれた時など、あまりよく知らない遠い土地へ出かけることになった際、高速バスが選ばれることもあります。このような遅刻が許されない状況で、複数の電車の乗り継ぎが必要な場所へ行くのは不安なものです。
初めての駅の中では、すこし戸惑って時間をロスしてしまったり、進行方向やホームのうっかりミスが発生する可能性もあります。一度乗ってしまえば到着まで座っているだけですむ高速バスの方が、電車よりずっと安心……というケースは多いのかもしれません。
高速バスのメリットを考えて、賢く使おう!
移動速度だけを見れば飛行機や新幹線の方が上ですが、高速バスには、
・料金が安く、気軽に利用できる。
・乗車・下車場所が豊富で、旅行先に選べる場所が多い。
・目的地に非常に近い場所まで行ける(または直行できる)可能性が高い。
・夜行便を利用すれば旅のプランが広がる。
といった、さまざまなメリットがあります。
ここまでに登場した高速バスのメリットを活かした利用法をヒントに、あなたの旅行の中に高速バスが役立つ場面が無いか、考えてみてはいかがでしょう。