この記事を書いた人 トリッパー編集部
記事作成日:
東京からUSJまでのアクセス・行き方を徹底比較!
記事作成日: 2022-06-21
「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」は、さまざまな映像作品の世界を体験できる、巨大なテーマパークです。ハリウッド映画や日本のアニメ、そして人気ゲームの世界など、園内で出会える作品は幅広く、誰もがお気に入りのキャラと同じ時間を共有できます。
東京でもTVのCMなどで目にする機会は多く、特別なイベントやコラボ作品がきっかけで、USJへ遊びに行きたくなることもあるかもしれません。その時、まず頭に浮かぶのはアクセスのことでしょう。東京からUSJまでの移動には、新幹線や飛行機、高速バスなどが利用できます。
今回は、この三つの方法の所要時間や料金、メリットなどを詳しく解説していきます。
目次
東京からUSJまでは何時間かかる?
まず、東京からUSJまでの所要時間を比較します。
出発地点は、どの交通手段も東京駅とします。ゴールはもちろんUSJです。大阪湾に面するUSJと大阪駅を結ぶ直線の距離は約7km。東京駅から見れば品川駅辺りの距離ですから、それほど遠いわけではなく、むしろアクセスしやすい場所と言えます。
乗り物自体の速さだけを比較すると、飛行機が最も速く、新幹線が2番目、高速バスが最も遅いという順番になりますが、空港からの移動なども含めた全体的な所要時間はどうなるのか、順番に見ていきましょう。
※ここから先の高速バスの項目では、オリオンバスの運行する高速バスのデータを使用しています。
新幹線
ルート:東京駅→(東海道新幹線)→新大阪駅→(JR京都線)→大阪駅→(JR大阪環状線)→西九条駅→(JRゆめ咲線)→ユニバーサルシティ駅→USJ
所要時間:約3時間
新幹線が停車するのは大阪駅ではなく、すこし離れた新大阪駅です。そこから大阪駅までは電車で5分程度。そしてUSJの最寄り駅であるユニバーサルシティ駅に向かうことになります。大阪駅~西九条駅と西九条駅~ユニバーサルシティ駅も、乗車時間は共に5分ほどで、新大阪駅からの合計は約15分です。ただし、そこに乗り換えの移動と待ち時間も加わります。
この部分が原因で多少長くなったり短くなったりしますが、スムーズに進めば全体の所要時間は3時間を切ります。
高速バス
ルート:東京駅→(高速バス)→USJ
直行便以外のルート1:東京駅→(高速バス)→梅田駅→(JR大阪環状線)→西九条駅→(JRゆめ咲線)→ユニバーサルシティ駅→USJ
直行便以外のルート2:東京駅→(高速バス)→難波駅→(JR大和路線)→今宮駅→(JR大阪環状線)→西九条駅→(JRゆめ咲線)→ユニバーサルシティ駅→USJ
所要時間:約8時間(※直行便の場合)
高速バスにはUSJに直接行くものもあり、これを利用すると非常に簡単です。
他の大きな駅、たとえば梅田駅(=大阪駅)や難波駅に停車する便の場合は、新幹線と同じようにユニバーサルシティ駅に行くことになります。大阪駅からと難波駅からの移動を比較すると、難波駅からの方が5分ほど所要時間が長くなります。
全体の所要時間は新幹線の倍以上ですが、夜に出発して翌朝に大阪に着く夜行便を選べば、その大部分を眠って過ごすことができます。その他、新宿駅など東京駅以外からの便の存在や昼行便の有無など、高速バスは運行する会社によって違いがあります。詳細は各社の公式サイトをご覧ください。
飛行機
ルート:東京駅→羽田空港→伊丹空港または関西空港→(リムジンバス)→USJ
所要時間:約3時間40分(※伊丹空港の場合)
飛行機の場合、東京駅から羽田空港へ行き、そこから伊丹空港へ向かうのが最短ルートです。関西空港へ行ってしまうと、USJがすこし遠くなります。伊丹空港や関西空港からは電車でUSJに移動することもできますが、リムジンバスで直行する方が簡単です。
羽田~伊丹のフライトそのものは1時間程度で、大阪まではあっという間です。しかし、全体の所要時間はその数字とかけ離れたものになっています。その原因の一つは搭乗手続きです。当日の混雑具合にも左右されますが、通常は飛び立つ1時間前、大きな連休などの際は1時間半前ぐらいには空港に着いておく必要があります。
これに東京駅から羽田空港までの移動(※電車やモノレールで約40分~)と、伊丹空港からUSJまでの移動(※リムジンバスで約40分)や細かい待ち時間を合わせると、新幹線よりも時間がかかってしまうというわけです。
東京からUSJまでの費用はどれぐらい?
次に比較するのは、USJ旅行の交通費です。
交通手段によって、その金額は大きく変わります。空港からの移動のような、その交通手段の本体以外の部分の費用も気になるところでしょう。USJへ遊びに行く際の新幹線・高速バス・飛行機の全体的な費用(※大人1名・片道)は、次のようになります。
新幹線
交通費:約14,000円(※自由席)、約15,000円(※指定席)
速度が早い分、新幹線の料金は比較的高くなります。往復で約3万円という料金をどう考えるかが、USJへの交通手段を決める際の大きなポイントとなります。その分、速度には文句の付けようが無く、ユニバーサルシティ駅には早ければ9時前に到着することができ、20時の終わりごろにこの駅を出ても最終便に間に合います。USJの基本的な営業時間(=9時から20時や21時まで)を、日帰りでもほぼカバーできるわけです。
しかし、USJは丸一日かけても遊び尽くせないような、とても規模の大きいテーマパークです。それに、常に早い時間に出発・到着できるとは限りません。何かの事情で、到着が午後になるようなこともあるでしょう。
余裕を持ってUSJで遊ぶなら、日帰り旅行よりも宿泊を含めた旅行がおすすめです。その際、費用を少なくするためにチェックしたいのが、新幹線と宿泊をセットにしたツアーです。
新幹線でのUSJ旅行をお得にする宿泊セットツアー
新幹線と宿泊をまとめたツアーには、
1. 普通に宿と新幹線を利用するよりも安くなる
2. 予約や支払いがまとまるので楽
3. 評価の高い宿が候補になっているため、調べる手間を減らせる
といったメリットがあります。
最も大きな魅力は「旅費を減らせる」ということですが、「予約や宿探しの手間を最小限にできる」という点も意味があります。なぜなら、そうした手間が「USJに行ってみようかな……」という気持ちのブレーキになってしまうこともあるからです。ふと「USJに遊びに行きたい!」と思った時、普通より安く行ける手段があると知っていれば、USJ旅行の計画が「そのうち」「いつか」の遠い目標から、「今すぐ」の現実的なものへと変わるのではないでしょうか。
具体的な例として、たとえば「リーベルホテル アット ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」と往復新幹線のセットプランは、6月平日の料金が29,300円となっています。これは大人1名・1室での料金で、複数名ならさらに安くなりますが、この時点でも往復の交通費とほとんど変わりません。
「ホテル近鉄 ユニバーサル・シティ」や「ホテルユニバーサルポート」もほぼ同額です(※ユニバーサルポートは1室2名からで、他のホテルの1室2名の場合と同じような料金です)。夏本番や週末など、ホテルが混み合う時期は料金が高くなりますが、そうしたタイミングでは普通に予約する時の料金も値上がりしますから、これは仕方がありません。
「宿泊+新幹線」という形の旅行を計画している場合には、とても有効な選択肢になるでしょう。
高速バス
交通費:約3,000円~(※6月平日の料金です。出発日によって変動します)
高速バスの料金は平日が安く、週末や祝日などは高くなります。また、夏のように需要が高まる時期の値上がりもあります。それでも、新幹線より安く大阪に行くことができます。
夕方に到着する昼行便では現地での宿泊が必要になりますが、夜行便なら到着は他の交通手段よりも早く、移動中の車内で眠るため宿泊費もかかりません。帰りの出発時刻も深夜ですから、USJに最も遅くまで滞在できます。
オススメ!USJのスタジオ・パス付 バスツアー
飛行機
交通費:約10,000~11,000円(※6月平日の最も早い便に早期割引が適用された場合)
飛行機を利用する場合の交通費の計算は、他の交通手段よりも複雑です。
まず、確定しているのは伊丹空港からのリムジンバスの1,300円と、羽田空港までの交通費(※いくつかの方法がありますが、500~700円程度です)を合計した約2,000円です。ここに飛行機の運賃が加わります。
難しいのはこの飛行機の部分で、羽田空港から伊丹空港へ向かうJAL・ANAの通常運賃は27,000~28,000円なのですが、早く予約することで割引が受けられるようになっています。1~2ヶ月以上前から予約すれば、通常運賃の1/3程度まで安くなります。それほど先の予定が正確にわからない場合も多いと思われますが、「1日前」「7日前」などの予約でも、通常運賃の50%以下になることがあります。
この割引率は出発時期や出発日、さらに搭乗する便によって細かく変わります。そのため、大型連休や夏休みのように利用者が増える時期は、今回の計算で目安として使用した8,000~9,000円よりも数千円高くなると考えてください。
LCCを使うとどうなる?
ピーチやジェットスターなどLCC(=Low Cost Carrier、格安航空会社)各社の料金は、JALやANAの目安料金の6割程度になることもあります(※こちらの金額も、出発のタイミングに大きく左右されます)。
ただし、成田空港から関西空港へ行く形になるため、その分の交通費や移動時間が増えてしまいます。
具体的には、東京駅から成田空港への移動は電車やバスで90分程度・1,300~1,400円、関西空港からUSJのリムジンバスは70~80分・約1,600円です。羽田→伊丹の場合と比べると、この部分の所要時間は100分ほど長くなり、料金は約1,000円増えることになります。「東京駅から出発」という今回の条件では魅力が薄れてしまいますが、成田空港に近い地域から出発する場合は、この方法も考える価値はあります。
各交通手段のメリット・デメリット
所要時間と料金は比較の重要なポイントになりますが、各交通手段にはそれ以外のメリットもあります。そして、気になる部分も同じように存在します。ここでは、それらのメリット・デメリットと所要時間・料金の話をまとめて見ていきます。
新幹線
メリット
1. 所要時間が短い
2. 正確に時間を守って運行され、トラブルも少ない
3. 特別な交通手段ではないため利用しやすい
所要時間を重視するなら、新幹線が一番です。単純な速さだけでなく、分刻みの正確な運行や、急な運休や大幅な遅れが考えにくい安定感といった部分も評価できるポイントです。非常に大きな事故や災害が起きれば遅れや運休もありえますが、その可能性は飛行機や高速バスが天候の変化や突然の渋滞などで遅れる可能性よりずっと低いでしょう。
そして、飛行機のように面倒な手続きも、車中泊という特殊な状況の心配をする必要も無く、単純に「いつもより速い電車」として利用できるのもメリットと言えます。
デメリット
1. 料金が高い
2. USJに直行はできない
新幹線を利用する際にハードルとなるのは、料金の高さです。便利で速いとわかっていても、これが原因でためらってしまう方も多いのではないでしょうか。宿泊付きの新幹線ツアーなど、すこしでもお得な利用方法を考えたいところです。
逆に言えば、それ以外の点で不満を感じることは少ないでしょう。あえて探すなら、新大阪駅からUSJまでの移動が、(直行便のある)高速バスより面倒ということぐらいです。
高速バス
メリット
1. USJ直行便がある
2. 料金が安い
3. 夜行便で宿泊費を減らせる
USJ直行便が存在するのは、高速バスの大きなメリットです。細かい乗り換えの必要が無く、ただシートに座って(あるいは眠って)待っているだけでUSJに到着してしまうわけですから、簡単さという点ではこれ以上の方法はありません。遊び疲れた帰り道も、乗り換えを気にせずにぐっすり眠ることができます。
また、旅行のタイミングによって多少変動するものの、全体的に料金が安いという点も高速バスの魅力です。夜行便を選べば、それに「1泊分の宿泊費の節約」というオマケも加わります。繰り返しUSJに遊びに行きたい時は、とても助かるでしょう。
デメリット
1. 乗車時間が長い
2. 車内での眠りの深さに個人差がある
高速バスの短所は「車内ですごす時間が長い」ということです。夜行便では移動時間の大部分が眠っている間にすぎてしまうでしょうが、昼行便の場合は退屈してしまうかもしれません。
また、高速バスは快適なシートや各種装備品など、より深い眠りのための工夫を行っていますが、やはり自宅や宿と移動中の車内では環境に差があります。寝つきの悪さや眠りの浅さなど、普段から睡眠についての不安がある場合は、この点にも注意する必要があるかもしれません。
飛行機
メリット
1. 東京~大阪間の移動時間が短い
2. 空を飛ぶという特別な体験ができる
3. 成田空港からLCCを利用すれば費用を抑えられる
地上を走る乗り物では絶対にかなわない、圧倒的なスピードが飛行機の最大の武器です。東京~大阪間だけを見れば、新幹線の半分もかかりません。それ以外の部分の待ち時間や移動時間があるため、劇的に早くUSJに到着できるわけではありませんが、一つ一つのステップは短く、慣れや退屈を感じる前に次の乗り物に切り替わります。
また、街中のバスや普通の電車の延長線上にある高速バスや新幹線と、高い空を飛ぶ飛行機はまったく違う乗り物です。USJという非日常の空間へ行く手段として飛行機を選べば、旅の始まりから特別な気分を味わえるでしょう。
料金も、先の予定が正確にわかっているなら早期予約による大きな割引を受けられます。「成田空港発・関西空港行き」という制限はあるものの、JAL・ANAより安いLCCという選択肢も存在しますから、工夫することで金銭的にも時間的にも不満の少ない旅ができます。
デメリット
1. フライト以外の時間が長い
2. 「空港まで」「空港から」の移動が必要
3. 料金の変動が大きい
4. 最終便の時刻が他の交通手段より早い
たとえば北海道や九州・沖縄のように、東京から遠く離れた場所へ飛行機で向かうなら、手続きのための時間を大きな問題とは感じないでしょう。しかし、大阪までの1時間程度のフライトのために、1時間(以上)前に空港に行かなければならないというのは、なかなか納得しにくいことかもしれません。この点では、出発地点に行けばすぐ乗れる新幹線や高速バスの方が有利です。
同じことは空港とのアクセスにも言えます。全体の所要時間が大幅に短くなるなら、この手間や費用はそれほど目立ちません。しかし、今回の例では新幹線よりも所要時間が長くなります。「空を飛ぶ」というロマンに対して、どこまで手間と費用を許せるかは、意見が分かれるところでしょう。
また、早期予約の割引率が出発時期や時間帯などで変わるため、交通費がわかりにくいという難点もあります。その日の最終便に間に合わせるために、他の交通手段よりも早くUSJを出ないといけないという点も、やや気になるかもしれません。
具体的な選び方は?
手軽で速い新幹線、お得で直行便もある高速バス、工夫次第で料金を抑えられる飛行機と、どの交通手段にも良さがあります。そのため、どれを選ぶべきか深く悩んでしまうこともあるかもしれません。
その時は「USJ旅行で何を重視するか?」を意識して各交通手段を比較してみましょう。
たとえば、「USJで遊ぶために体力を温存したい」という気持ちが強いとします。穏やかな観光旅行と違い、USJへの旅行では現地に着いてからアクティブに遊ぶことになりますから、これは重要です。
高速バスの昼行便では到着までに疲れてしまう可能性がありますし、夜行便も「十分に眠れるかわからない」という不安要素を抱えています。所要時間が短く、確実に体力を温存できそうなのは飛行機と新幹線です。そして、しっかりと休んで体力を回復するためには、良い宿が必須です。そう考えると、この場合は宿と新幹線のセットプランが最適と言えるでしょう。
また、USJには魅力的なアトラクションが無数にあり、特別なグッズも多数販売されています。現地で使えるお金を増やすため、「交通費をすこしでも安くしたい」と考えることもあるでしょう。この場合は、高速バスの夜行便が第一候補となります。
このように、ひと手間かけて一番納得できる交通手段を選べば、USJ旅行はより素晴らしいものになるはずです。
※本記事内のすべての情報は、2022年5月時点のものです。
※各交通手段をご利用の際は、必ず公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
「大阪のテーマパーク」と言うと、つい遠く感じてしまいがちですが、USJは新幹線なら3時間もかからずに行ける場所です。東京から出かけるスポットとして、決して遠すぎるということはありません。
新幹線で軽やかに、あるいは飛行機や高速バスですこし変わった体験をしながら、楽しい夢の世界を訪れてみてはいかがでしょう。