歴女必見!ようどれに眠る二人の愛に思いをはせて・・

歴女必見!ようどれに眠る二人の愛に思いをはせて・・

記事作成日: 2015-10-29

歴女必見!ようどれに眠る二人の愛に思いをはせて・・

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浦添ようどれは、浦添城(浦添グスクと呼びます)の一角にある琉球王国の王陵(王のお墓)。「ようどれ」は「夕凪」を意味する琉球語ですが「極楽」を意味するとも言われ、訪れてみると、本当に極楽に来たかのような幻想的な雰囲気に包まれます。かつて、この地で激動の時代を生きた尚寧王(しょうねいおう)とその妻「アオリヤエ」の悲しき愛の物語があります。今ここに眠る二人の強い愛が感じ取れるようです。

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聖なる場所 「ようどれ」を訪れる

浦添城は、首里城が築かれる前の琉球王朝の始まりの地。那覇市の隣、浦添市にあります。幹線道路から「浦添城跡(ようどれ)」の案内の看板を目印に、住宅地の路地を進むとすぐに駐車場にたどり着けました。

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駐車場からは「ようどれ」の案内に従い進みます。ようどれの入口はAM9時からPM6時まで開門しています。入場無料なのが嬉しいですね。注意書きにもあるとおり、この先園内での飲食はできませんのでくれぐれもご注意を・・・

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この先、木々の緑に囲まれ、かなり急な斜面に沿って続く長い石段を下りて行きます。途中、地元の方でしょうか、スポーティーな恰好でウォーキングを楽しむ方数人とすれ違いました。園内は空気も景色もきれい。小鳥のさえずりを聞きながら散歩を楽しむのもいいですね。

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石段を降りていくと、やがて高く積み上げられた石垣が見え始め、そこがお城の一部であることが分かります。少しずつ神聖な領域に足を踏み入れていく様な気分になってきます。この日は観光客も少なかったので、余計に神秘的な雰囲気が強く感じられました。

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前庭から暗しん御門(「くらしんうじょう」と読みます)を通って、墓陵へと向かいます。ちなみに、この暗しん御門からは岩盤に囲まれたトンネル状の通路となっていた様です。薄暗い冷んやりとしたトンネルを進むのは、まさに「あの世」へ向かう様だったといいます。先の沖縄戦で、天井の岩盤は破壊されてしまったとのことで、う~残念。入口の案内版にはこれらの説明とともに破壊される前の戦前の写真があります。歴女必見!ようどれに眠る二人の愛に思いをはせて・・

悲しき物語~二人静かに眠る場所

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尚寧王の時代は琉球が薩摩の侵略を受けた激動の時代。本土へ連行された尚寧王に代わって琉球の国を治めたのは妻のアオリヤエです。お互い愛し合いながらも長い年月離れ離れになりますが、琉球の誇りを胸に苦難に立ち向かいます。ようやく夫が帰還し二人一緒になれたと思ったのもつかの間、尚寧王はこの世を去ります。アオリヤエの死後、アオリヤエは別の場所に葬られ、またもや長い間二人は離れ離れに・・・。100年もの後にようやく念願叶ってアオリヤエもここに移される事となりホント良かったですね。この二人の愛の物語は先頃琉球オペラなどで上演され、多くの感動を呼びました。

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中御門(「なかうじょう」と読みます)を抜け、王陵のある一番庭に入ると、そこには初代王統である英祖王の墓室と尚寧王とアオリヤエが眠る2つの墓室が並びます。左側の墓室に尚寧王とアオリヤエが眠ります。

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静寂の中、尚寧王とアオリヤエの墓室には沢山の蔦の葉が絡まり、まるで二人を包み込んでいるかの様です。これからも安らかにずーっと一緒に過ごせる様、二人に手を合わせて来ました。

ようどれを探る(ようどれ館)

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浦添城跡(ようどれ)の駐車場手前100メートルに、ようどれ館(資料館)があり、ようどれや浦添グスクの貴重な遺物等が展示されています。

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この地で発掘された、城の屋根の珍しい瓦等の出土品などが展示されています。ほかにも、浦添城やようどれの歴史など、テーマ別に選んで見れる5分~10分程度の資料映像は、歴史に関心のない人でも興味が持てるような内容でとても分かりやすかったですよ。

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ここ、ようどれ館の見どころは英祖王の墓室の中が再現されているブースです。本物ではないかと思うくらいに実にリアルに作られていてビックリです。墓室内の様子や王の遺骨が入った石厨子のレプリカを見ることができますよ。

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石厨子は所々破損しているところも細かく再現されているのですが、これは戦時中、ここに日本兵が立てこもって銃撃戦を繰り広げたために、その銃弾等で破壊されたとのこと。ここにも戦争の爪痕が残されているのですね。歴女必見!ようどれに眠る二人の愛に思いをはせて・・棺に入った多くの遺骨なんかも展示されていました。照明で照らされて、拡大鏡で見ることもできます。 ちょっと不気味な感じこそしますが、なかなかこうした展示品もお目にかかれないですよね。

普天間空港も一望できる!? 絶景のパワースポット

ようどれ館から遊歩道を少し歩くと、360°浦添周辺を望める絶景の展望台があります。街の向こうには青い海が水平線に広がり、反対側には基地問題に揺れる「普天間飛行場」も見る事ができました。

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ビルの向こう、緑広がる所が普天間基地の飛行場の様です。ヘリコプター(オスプレイ?)らしき物体もかすかに見えました。

元祖の味 沖縄そばを味わう

浦添ようどれからもほど近い人気の沖縄そば屋さんへ立ち寄りました。

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建物の上は展望台になっています。ここの展望台からの眺めも素晴らしいですよ。いしぐふー浦添大公園店営業時間: 午前11:00 – 午後5:00定休日:毎週月曜日※月曜が祝日の場合は営業し、翌営業日が振替休だそうです。自家製麺なので数量限定。時間前閉店もある様なのでお気を付けを・・・。

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こじんまりした店内で、看板メニューのあぶりソーキそば(700円)とやきめし(100円)も追加注文。安い!足の付いた洒落た器もここのお店の特徴です。洒落たお皿や小鉢に薬味なんかも上品に添えられています。ちなみに割りばしの紙に書かれた「うめーし」という言葉。何の意味?と思いましたが沖縄の方言で「お箸」のことだそうです。

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ここのおそばは薄焼きたまごが上に載せてあるのも独特。スープの浸みたタマゴと絡めていただきます。シコシコとこしのある自家製麺と、アグー出汁のあっさりスープの相性は抜群です。最初にお店の方から説明されるのですが、半分程食べたら小鉢の鰹節を入れると新たなうま味が味わえて二度美味しい! 別皿に盛られたあぶりソーキには好みでからしかわさびを付けて頂きます。口の中に入れるだけでとろーり溶けるほどにやわらかく、これがまたうまい!あっという間に完食です。お店のおもてなし精神も最高で、ようどれへ来たならぜひ立ち寄って頂きたいそば屋さんです。

沖縄の基地問題も考えさせられます

琉球オペラの一幕、アオリヤエは悲嘆する尚寧王の前で「武力や富で劣ろうとも、歌による心のつながりがあれば、琉球の誇り、ともしびは消えない」と力強く歌う感動の場面があるそうです。まるで基地問題に揺れる今の沖縄を象徴しているかのよう。旅行で訪れた際には琉球の歴史にふれながら、今の沖縄の問題も少し考えてみてはいかがでしょうか?

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二番庭からの眺めも最高。青い空と青い海はまさに沖縄の宝物だと改めて感じさせられます。尚寧王とアオリヤエもこの青い空と青い海をいつまでも大切にして欲しいと、ここから見守っている事でしょう。

トリッパー編集部

この記事を書いた人 トリッパー編集部

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トリッパーを運営する株式会社トラベルマルシェのスタッフです。国内の北海道から沖縄までの旅行情報を発信し、皆様に楽しくなる旅行情報をお届けします。

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