この記事を書いた人 トリッパー編集部
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函館市熱帯植物園で干支・サルに癒される
記事更新日: 2016-01-04
函館を代表する温泉郷・湯の川温泉に宿泊する観光客にオススメしたい、冬こそ魅力の観光スポットが函館市熱帯植物園です。12月からの冬期間、2016年の干支でもあるニホンザルの温泉入浴が海外を中心に人気を呼んでいます。おサルさんの入浴姿に心もホッコリで、冬の寒さを吹き飛ばせるはずです!
湯の川温泉から徒歩でいける世界的?人気スポット
湯の川温泉の一角、海岸沿いに位置する熱帯植物園。湯の川温泉に宿泊される方は、宿泊場所にもよりますが、徒歩3分~15分、函館空港からは車なら10分弱でアクセスできます。
開園は昭和45年夏で、翌年10月に本州から20頭のニホンザルが連れてこられたのが、知る人ぞ知る観光スポットとなった「サル山」の始まりです。現在は彼らの子孫となる約90頭がこのサル山でお客さんの目を楽しませています。園内に入ると左側にサル山があります。
いました!かなりの数のおサルさんが温泉に浸かっていますね~。湯の川温泉の良質な源泉を引き、人間と同じ天然温泉が提供されているのです。本質的にニホンザルは水嫌いなのですが、ここのおサルさんたちは、この泉質の良さを理解していて、温泉が引かれるのを心待ちにしているとか。何と8割が温泉好きらしいですよ!そして温泉に浸かっているお猿さんたちの仕草や表情があまりに人間味があり、コミカルで可愛いのです。ここからしばらくは、お猿さんオンパレードになることをお許し下さい。
驚いたのは観光シーズンでもない平日にもかかわらず、旅行客の皆さんが途切れずに訪れていたことです。半分はアジアの方々なので、ネットなどで、世界に広まっているのだと思います。来年の干支は申年ですし、日本でも注目度が高まるはずです。そんな外の喧騒はわれ関せず、湯船に浸かるおサルさんは気持ちよさそう。
毛づくろいされ、観ているこちらがうらやましくなるような表情ですね~。彼らの好きな湯温は約41℃ぐらいで、それ以上でも以下でも、おサルさんたちはあまり入らなくなるのだとか。人間以上のこだわりですね。
おサルさんによっては何時間も湯船に入っています。のぼせないのかな?湯船のヘリに手を伸ばしてリラックスしきっている姿も実に人間っぽくて、至福の時であることが表情に出ています。
人間には足湯サービスが
皆さん、とてつもなく気持ちよさそうですし、こちらは体が冷えてくるので、温泉に入りたくなります。そんな時は、園内のあずま屋にある足湯に行きましょう。もちろんおサルさんとまったく同じ天然温泉です。ここでひと休み。非常に柔らかい泉質で、熱めでもゆっくりと入浴でき、体にしみ入るように温まってきます。
おサルさんたちは、こんな素晴らしい天然温泉にお金も払わず毎日入れるわけです。人間でも超贅沢な行為です。私は、日本一贅沢なおサルさんたちと認定します!さて、またサル山に戻ります。理由は、いつまで見ていても楽しいから。流れ落ちる温泉水に手をつけて恍惚の表情のおサルさん。人間でもこんな表情になっているはずです。
サルの餌やりも楽しい
サルの餌やりもできます。餌は100円です。その時だけは、温泉から出てくるおサルさんもいます。芸をして餌をおねだりするおサルさんも。バック転まではいきませんが、ななめ宙返りをして餌を求めるサルもいます。一応、回転しているシーンです。シャッタースピードを落として雰囲気を出しているつもりですが、わかるでしょうか?
宙返りをする芸達者は、彼だけのようです。ほかには手を叩いておねだりするおサルさんも数匹いました。
投げられた餌を見事にキャッチしています。また、ぶらさげられたプラスチック容器に彼らの好物「米麺」が詰まっています。容器のハンドルを引っ張ると少量が落ちる仕組みになっていて、必死に引っ張っている姿も人間臭さ出まくりです。
ほかのお猿さんたちが寄ってきて、落ちた米麺をむさぼっています。漁夫の利を得るとはこのことですね。もちろん、サル山も身分社会であり、強いサルの餌を弱いサルは絶対に奪わないそうです。サル山のおサルさんは現在3つのグループに分かれていて、その仲は決して良くありません。しばらく明確なボスが存在せず、統率がとれていないのだとか。そのため、時に壮絶な喧嘩も目にします。
「ギャーッ」という鳴き声とともに、温泉ののどかさとは真逆の修羅場に。このような争いで、亡くなってしまうおサルさんもいるということも聞きました。観光のサル山とはいえ自然の厳しさを実感します。
サル山のほかにも見どころが!
温室も少しだけ紹介しましょう。冬場にあって、温室に入るとそこは湿度の高い常夏の世界です。
外気温との差が大きすぎるため、カメラのレンズやファインダーがあっという間に曇っちゃいます。室内は約300種、3000本の植物が展示され、北の街で南国気分が味わえます。インコや鯉、亀などの動物も見られます。植物など好きな方は楽しいと思いますが、やはり、冬に来られる方の目的のほとんどはサル山になるでしょうね。熱帯植物園は海岸沿いにあるので、園を出てもすぐに砂浜に出られますよ。そこには素晴らしい景色が広がります。
海岸からの夕陽と、うっすら雪をまとった函館山が綺麗です。また、天気が良ければ対岸の青森県下北半島も眺められ、夜は漁火が彩ってくれます。こんな愛のハートマークもありましたよ。
ちょっと寒いと思いますが、景色は良いので、カップルには良いロケーションだと思います。
知る人ぞ知る「きくち」のモカソフト
熱帯植物園内にはこれといったグルメスポットはありませんが、ここに来てオススメしたいのは、時期外れとも思いましたが、徒歩5分ほどにある喫茶店「コーヒールーム きくち」のソフトクリームです。
基本的には窓口からテイクアウトになります。34年の歴史を誇る函館を代表する一品です。特におすすめは「モカソフト」(260円)。普通のソフトクリームにはない、シャリシャリとした舌触りと濃厚ながらあっさりした後口が印象的。夏場は行列ができることもあるとか。興味ある女子は、ぜひご賞味くださいね。
施設としてはオーソドックスな熱帯植物園ですが、冬場のサル山温泉を見学するだけでも価値がアリ!と言い切っちゃいます。日本、いや世界的にも珍しいでしょう。温泉に入るおサルさんたちの豊かな表情と仕草はとにかく見飽きません。2016年の干支でもあり縁起が良く、湯の川温泉とともに楽しめると思います。
スポット情報
函館市熱帯植物園
住所:北海道函館市湯川町3丁目1-15
TEL:0138-57-7833
開園時間:4~10月9:30~18:00
11~3月9:30~16:30
休園日:12月29日~1月1日
入園料:一般300円、小中学生100円(市内在学の生徒等は無料。詳しくは公式HPをご確認ください。)
アクセス:市電の場合は「函館駅前」から25分、終点「湯の川」下車徒歩15分。バスの場合は「函館駅前」から約20分、「熱帯植物園」前下車。ほか詳しいアクセスは公式HPをご確認ください。URL:http://www.hako-eco.com/index.html
コーヒールーム きくち
住所:北海道函館市湯川町3丁目13-19
TEL:0138-59-3495
営業時間:4月1日〜11月3日/9:00〜21:30 上記以外の期間/9:00〜21:00