この記事を書いた人 トリッパー編集部
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新鮮な北の幸とグルメを楽しもう!札幌市中央卸売市場場外市場
記事更新日: 2016-03-28
北海道の食がすべて揃うといってもいい、道内最大の札幌市中央卸売市場。隣接する観光客向けの場外市場でも、カニなどの海産物を中心に新鮮な北の幸が何でも手に入ると言っても過言ではありません。そして新鮮なグルメも楽しみのひとつ。お土産もグルメもきっと満足できるはずです。
鮮度抜群の海鮮を中心に観光客に人気
北海道の食の台所といってもいい中央卸売市場は毎朝、新鮮な野菜や果物、水揚げされたばかりの海産物が届き、活況を呈しています。そこに隣接された、観光客や市民に開かれている市場が場外市場です。
JR桑園駅から徒歩10分ほど、地下鉄東西線二十四軒駅からも徒歩7分ほどの札幌市の中心部にあります。私は桑園駅側から入ったので、写真はそちらからの風景です。
案内図があるので、気になる店や食堂をチェックしてみては? 鮮魚店を中心に青果店や乾物店など約60店舗が連なり、鮮度の良い食材が各店ズラリと並んでいます。
北海道のお勧めは、やはりカニ?
北海道の海の幸で観光の皆さんが思い浮かべるのは、今も昔もカニだと思います。もちろん場外市場でもやはりカニ押しで、生け簀や店頭にたくさんのカニさんが並んでいます。
各店舗の売り子さんも「何探してるのさ。カニいらないかい?」と声をかけてきてくれます。ただ、最近のカニは、海外客の爆買いは別として、そう簡単に庶民や観光客が買えるような値段ではなくなっています。道産子にしてもカニはいつも口に入る食材ではありません。お財布と相談する必要はあるでしょう。ただ、壮観なカニの大群を眺めるだけでも楽しめちゃいます。
こちらはタラバガニさんです。ハサミを振り上げ威嚇してきます。卸売市場から場外に回ってくるのですから、新鮮であることは間違いありません。活カニは生きたものをすぐに茹でて配送してくれますし、美味であることは保証できます。カニを送りたい方は、良さそうなお店を足を使って見極めて、店員さんの威勢に負けずに交渉してください。まけてくれる確率は決して低くありませんよ!
こちらはズワイガニです。大体、各カニの漁期は毛ガニがほぼ1年中、タラバガニは12~3月、ズワイガニは4~8月、花咲ガニは7~11月となっています。北海道は広大なので季節によって獲れる産地と漁期が違います。よって1年中、何らかのカニが楽しめるのが北海道のすごいところ。場外市場もいつの時期でも新鮮なカニが待っていますよ。
ある店舗でホッケと毛ガニとイクラの醤油漬けが特価セットで売られていました。このようなギフトを見つけると相対的にカニの値段も安くなりますね!ちなみにカニの良し悪しの見分け方を少し、店員さんに聞いちゃいました。毛ガニは甲羅を触って柔かったら、脱皮をしたばかりで実が詰まっていない証拠。タラバやズワイガニは甲羅に黒い斑点(フジツボ)がついていたら脱皮して時間がたっているとのことです。もちろん、カニ以外の海産物も充実していますよ。
こちらは北海道を代表する貝、北寄貝とツブ貝、そしてホタテです。みんな刺身でも、煮ても焼いても美味しい北の幸です。ツブは本州でいうとサザエみたいな立ち位置でしょうか?
八角(ハッカク)といって北海道の珍魚です。トビウオのような感じで、顔はトゲトゲして鼻が突き出ています。ロボットみたいな珍妙な姿ですが、これが刺身にするととてもうまいのです。白身なので脂分はあっさりですが、味は濃厚で、日本酒に合わせても抜群の相性です。場外市場だけに、もちろん海産物ばかりじゃありません。青果や果物の店舗もありますよ。
時期外れですが、夕張に代表されるレッドメロンやキングメロンなども売られていました! 夕張はブランド化されお値段が少々張りますが、栗山町や富良野市、共和町などのメロンも負けず劣らず美味しいですよ。果物はどちらかというと旬は夏場なので、その時期にぜひ狙ってください!
知る人ぞ知るお寿司屋さんに感動!
場外市場は当然ながらグルメも充実しています。食堂も約20軒あり、海鮮丼やお寿司、さらにラーメンやスープカレーの人気店もあります。ですが、実は場外市場の周辺にも穴場スポットがあるのです。向かったのは場外市場のすぐ近くにある「さっぽろ朝市」という市場。こちらは一般客も卸値での買いものができるのです。
飲食店さんもよく買い物に来られます。非常に格安なのですが、あくまで一般客や飲食店向けなので、全国発送などに対応できる業者は少ない印象です。朝市内にも食堂が複数あり、その中でも、個人的なお勧めは「鮨の魚政」です。
その日、市場で仕入れた鮮度抜群のネタを使った握りを安価で提供してくれます。朝6時半からお昼12時までの営業なのですが、土曜日などは予約でいっぱいになるほどだとか。私が頼んだのはお任せ10貫の握り(税抜2600円)です。最初は松川カレイ、中トロ、サーモン、鯵、数の子と出されますが、どれも抜群の美味しさ!酢飯の味付けとシャリの握り具合も絶妙! カウンターに醤油はなく、煮切りをネタに直接塗って出されてきます。
その後はホタテ、そして写真は先ほど紹介したホッキ(北寄貝)です。お次はボタンエビです。
エビの鮮度もさることながら、ネタの上にエビ頭のミソが添えられています。これがエビの甘さに渋みとコクを加えてくれます。回転寿司のボタンエビも美味しいと思っていたのですが、まるでレベルが違う感じです。
最後はウニとイクラの軍艦巻きです。回らない寿司は滅多に食べられないですし、味音痴なのですが、普段は美味しいと思い食べている回転寿司とは次元が違う旨さです。思わず、冬が旬というタチ(真鱈の白子)を追加してしまいました。
タチにはポン酢が塗られています。口に含むとプツッと弾けてミルキーなエキスが出てくるのがたまりません! 11貫で3000円ちょっとの値段で至福のひと時を過ごせました。今回のルポの最大の成果だと感じています。金曜日や土曜日に行かれる方はなるべく予約をした方が良さそうです。
札幌で新鮮な海鮮を手に入れたいとなれば、場外市場と大通公園に近い二条市場です。しかし、卸売市場に隣接しているだけに、より本場の活気を味わえるのは場外市場かと思います。カニに関してはお値段が気になりますが、北海道最上級の食材なので、味わってほしいです。とにかく、訪れれば市場の雰囲気だけでも楽しめるはず。北海道の北の幸やお土産を存分に楽しんでください!
【基本情報】
札幌市中央卸売市場場外市場(通称・場外市場)
- 住所: 北海道札幌市中央区北11条西21丁目2-3
- 電話番号011-621-7044(受付時間は平日9:00~15:00)
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アクセス:JR「桑園駅」下車、徒歩9分・地下鉄東西線「二十四軒駅」下車、徒歩7分/「JR札幌駅」・「大通公園」・「すすきの」から車で10~15分
- 営業時間: 6:00~17:00(飲食店は7:00~)
- 定休日:年中無休
- 駐車場:無料
- URL:http://www.jyogaiichiba.com/
鮨の魚政
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住所:北海道札幌市北12条西20丁目1-20丸果ビル1階「さっぽろ朝市」内
- 電話番号:011-644-9914
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アクセス:札幌市営地下鉄東西線二十四軒駅から徒歩約10分・JR桑園駅から徒歩約10分/JR札幌駅から車で約10分・新川ICから車で約15分
- 営業時間: 6:30~12:00
- 定休日:水曜・日曜・祝日の不定休(市場定休日に準じます)
- 駐車場:有り