元祖ペンギン散歩も！旭山動物園は冬も楽しい

今や世界的な人気を誇る、旭山動物園。日本最北の動物園は冬はもちろんスッポリと雪に包まれていますが、夏にはない楽しみがあります。風物詩となったペンギン散歩はもちろん、冬だからこそ元気な動物たちが皆さんを迎えてくれます。そんな冬の旭山動物園の楽しさを体験してみました！

とにかく防寒はしっかり！

今や知らぬ人はいないと言ってもいいぐらいの旭山動物園。私が訪れるのは実は18年ぶりで、前回はまだ20世紀の夏でした。その頃はブレイク前夜といった感じで、それでも面白かった記憶があります。ということで道産子でありながら、初めてペンギン散歩を目の前で見ました。

噂に違わぬ可愛さとコミカルさ。平日だというのに、人だかりがすごかったです！ペンギンの散歩はいろいろと面白かったので、また後で紹介しますね。今回、私は札幌からバスツアーに申し込んで、旭川に向かいました。雪道のため高速道路も速度規制で3時間以上かかりますが、動物園に直接向かうので、身も心も非常に楽な旅でした。

観光バスは東門に到着。東門から入場すると動物園を見下ろす形になります。まさしく白銀の世界！基本的に旭川は北海道でもトップクラスの厳寒の地。マイナス20度まで下がることも珍しくありません。防寒はとにかくしっかりしなければ、すぐに体が冷えてしまいますよ。首や頭は特に冷やさない方が良いでしょう。園内は坂を上り下りするので、靴も滑らない工夫が必要です。

冬に活発化する動物を見よ！

さて、冬の動物園の魅力とはなんでしょうか？それは夏と違い、寒さに強く冬に元気になる動物を楽しめること。そして、雪と相まって、スマホなどでもフォトジェニックな写真を撮影できることだと感じました。ですから今回は冬に生き生きとしている動物を紹介しちゃいます！

まずは北海道産動物舎の野生動物を紹介しましょう。皆さんお馴染みキタキツネです。カメラが気になるのかこちらをじっと見つめてきます。旭山動物園は動物との距離が非常に近い。動物の自然な行動を妨げないような工夫をこらしながら、なるべく人が近づけるようになっています。

こちらはエゾユキウサギです。夏は茶褐色になりますが、冬はこのように真っ白に。毛がふさふさで可愛いです！

冬に強いわけではないキリンの親子が雪の中、外を散歩しています。このような、普通はありえない光景も最北の動物園ならではでしょうか。

ニホンザルのサル山では、みんなでくっつきあって温めあう様子が見られます。特にお母さんザルが子ザルを抱きしめて寒さから守っている姿は人間味にあふれていて、こちらの心が温まりますね。

ホッキョクグマとアザラシは必見

ほっきょくぐま館はこちらも有名な、水中にいるホッキョクグマの姿が目の前で見学できる施設ですが、私が訪れた時は、プールに飛び込む姿は見られませんでした。しかし、やはり彼らも冬型の動物。夏以上に活発な動きを見せてくれます。

雪に体を擦り付けている仕草が何とも愛らしいです。ガラス越しでも目の前にいるホッキョクグマは迫力があります。

せわしなく歩き回りながら、天に向かって首を突き出しています。吠えているわけではありません。なにか祈りごとでもあるのでしょうか？そして、こちらも皆さんご存じあざらし館。自然のゴマフアザラシは流氷と共に北海道にやってきて、流氷の上で子育てをします。それだけに、冬の時期はことのほか元気です。

有名なマリンウェイ（円柱水槽）をアザラシさんが通り過ぎます。彼らも好奇心が強く、見学しているこちらを見てくるんですよ。実は観察されているのは人間のほうかも。陸上では、「もぐもぐタイム」で餌やりを見学できました。

冬場はプールの一部を凍らせて、氷の穴から顔をのぞかせる場面も。さらに2月中はプール全面を凍らせてゴマフアザラシと流氷の密接な関係がわかります。とにかく、よちよちと雪の上を這う姿は本当にキュートです。

熱帯地方に住んでいると思われるトラですが、このアムールトラはシベリアに生息していて、寒いのは平気で、むしろ冬の方が行動は活発です。雪の中のトラはカッコよく、目の前に近づいてくるとすごい迫力です！どこの動物園でも人気のレッサーパンダも、ヒマラヤ山脈の高地に生息するので冬は本当によく動くんです。

雪まみれになりながら、激しくじゃれあっています。とても愛らしいのですが、真剣な表情は野生動物の一端が垣間見られます。レッサーパンダの隣のホッキョクギツネも冬は見応え十分！何とマイナス70度まで耐えられるという、とてつもない耐寒能力のある動物です。

夏は灰色の毛並なのですが、冬は真っ白になります。ですが彼はまだ若干灰色がかっていますね。これからもっと白くなるのでしょうか。可愛いというより、妖しい魅力がありますね。

ジェンツーペンギンに爆笑

さあ、最後にまたペンギン散歩を紹介します！最初に紹介したお散歩はキングペンギンでした。彼らは海から離れた陸地で生活し、狩りの時に海まで数百メートルを行き来します。お散歩はその習性を利用しているとのことです。彼らはあまり和を乱さずに歩きますが、そんな輪をぶっ壊すやつらが…いました！

それが、キングペンギンのほかに散歩に参加していた小さな2匹のジェンツーペンギンです。彼らがまあやりたい放題。勝手に暴走して見学の人波に突っ込んでいったり、飼育員さんにじゃれついたり。隊列は無視してのマイペースぶりが皆さんの爆笑を誘っていました。

この写真が見学客の中に乱入し、私の目の前を通った瞬間です。別に人を襲うわけではありませんが、さすがにここまでペンギンが近づいたのは初めてです。結構このようなことはあるみたいで、飼育員さんは「そのまま動かないで見てください」と落ち着いて指示してくれました。ちなみにお散歩は11:00と14:30の2回行われていますよ。旭山動物園の冬期の開園時間は午前10時半から午後3時半までなので、じっくり見たい方は、とても全部は回れません。やはり冬に元気な動物に絞って回るのが楽しいかと思います。とにかく、雪の中にいる活発な動物たちはとても魅力的かつフォトジェニック！皆さんルールを守って見学や撮影を楽しんで、そして動物たちに癒され、寒さも吹き飛ばしてくださいね。

スポット情報

旭山動物園

住所：旭川市東旭川町倉沼

TEL：0166-36-1104

営業時間：10:30~15:30（冬期：平成28年4月7日まで）

入園料：大人820円、旭川市民590円

アクセス：JR札幌駅から旭川駅まで特急1時間20分。旭川駅東口から路線バス（旭山動物園線）で約40分