また訪れたくなる！屋久島の秘湯の魅力に迫る！

鹿児島県の大隅半島佐多岬から約60km。樹齢数千年の屋久杉、とりわけ「縄文杉」が有名で、野生動物も多く、ユネスコの世界自然遺産に登録されている屋久島。実は島の東から南にかけて温泉が点在していて、特に尾之間温泉と平内海中温泉は、知る人ぞ知る秘湯として屋久島自慢の観光スポットなのです。

今回は、その屋久島の温泉と代表的な宿について、いくつかご紹介したいと思います。

手を加えられていない自然の中に

まず初めにご紹介するのが、モッチョム岳の麓にある「尾之間」（おのあいだ）温泉です。約400年前、猟師が湯に入って傷を癒しているシカを見たことから、「神の湯」と呼ばれています。お肌がツルツルになると評判の名湯です。近くには、JRホテル屋久島や屋久島いわさきホテルなどの宿泊施設もあります。

屋久島の温泉スポットとして「尾之間温泉」を肩を並べるのが、「平内海中温泉」です。1日2回の干潮を挟み、3～4時間だけ海中から顔を出す、期間限定の激レア温泉です。野外に丸見えで開放的。ワイルドな混浴を楽しみたいなら平内海中温泉です。ただし、水着の着用不可で脱衣所がないため、どうぞ準備は万全に。

さらに、海岸に面した露天風呂、「湯泊温泉」は、24時間入浴可。夜間、満点の星空を眺めながらの入浴を堪能できます。湯温がもともとやや低く、ゆっくり長湯をしてリラックスしたい方におすすめです。

個性派にぴったり。ワイルドな島生活を体験しよう！

さらに大自然の中で味わう秘湯に加えて、屋久島ではいっぷう変わった体験ができるスポットもあるのです。屋久島総合自然公園にある「ゆのこの湯」では、五右衛門風呂を楽しむことができると話題です。源泉が約20℃と低いため、薪を焚いて湯温をあげているそうです。貸切なので、カップルやご家族で楽しめますね。

そして、そんな非日常を日常にしたいと島へ移住する人も年々増えてきているとか…。そんな今話題の屋久島でワイルドな島生活を体験できるという、一軒家風の宿が増えてきているそうです。移住する前のシミュレーションをしている人も、プチ島体験として、まずは森のフェアリーや六角堂に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

屋久島満喫のベースキャンプ　やくすぎ荘

次に、温泉もいいけれど、トレッキングもしたい！　限られた時間内に隅々まで観光もしたいという欲張り派に、屋久島満喫のベースキャンプ「やくすぎ荘」をご紹介。宮之浦港、もしくは屋久島空港からほど近くアクセスは抜群なうえ、無料送迎もおこなっているため、移動に手間がかかりません。また、初めての屋久島観光なら、ツアーガイドの予約をしてみてもよいですね。姉妹店でトレッキングのレンタル店もあり、トレッキング初体験の方にもおすすめの宿です。

至れり尽くせり　やすらぎの宿　やくすぎ荘

旬の素材を活かした食事も好評で、春先にはツワブキ、タラの芽、たけのこなど、採れたての山の幸が楽しめます。屋久島では通年で、トビウオが獲れるため、やくすぎ荘では、コトビのから揚げが人気メニューとなっています。羽を持ったまま油へ入れると、羽をはばたいいているような状態でからりと揚がるのだそう。盛り付けにも女将の心配りが感じられます。

トビウオのから揚げが人気メニュー

屋久杉にこだわったインテリア

幻想的な山間の渓流

山も海も川も

いかがでしたか。屋久島には、神秘的な大自然の中に隠された秘湯がひっそりと存在しています。温泉以外にも、スキューバダイビング、トレッキング、カヌーと、海も山も川も遊べるものが豊富にあります。また、標高約2000mの格差で、亜熱帯から亜寒帯と、日本列島の北海道から九州までの気候がギュッと凝縮されているため、それぞれの特色が一度に味わえる面白さがあります。その独特な気候による植物の垂直分布と、ヤクシカなどのここでしか出会えない野生の動物たちや、海ガメの産卵など、魅力たっぷりの屋久島。一度行ったらまた行きたくなること請け合いです。

日本とは思えない砂浜と青い海

標高1700m～1800mのところに生息するヤクシマシャクナゲ