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沖縄本島から飛行機で行ける離島は?
記事更新日: 2022-02-09
沖縄県は、ごく小さなものまで含めると360以上の島で構成されています。そこから無人島を除き、人の住む島だけを残しても、まだ49島です。
沖縄本島の中だけでも簡単にはチェックしきれないほどの観光地やイベントがありますが、外へ飛び出せば約50島分の新たな楽しみに出会えるわけです。
離島へのアクセスに利用できるのは船と飛行機です。船を選べば交通費を節約できますが、移動時間は長くなってしまいます。時間を節約したい場合は、飛行機が便利です。
今回は、沖縄本島(の那覇空港)から飛行機で手軽に行ける離島をご紹介します。
沖縄本島から飛行機で直行できる6島
2019年8月現在、那覇空港からの直行便が運航しているのは、久米島(くめじま)・石垣島・宮古島(みやこじま)・与那国島(よなぐにじま)・北大東島(きただいとうじま)・南大東島(みなみだいとうじま)の6島です。
航路を持つ航空会社は、共にJALグループのJTA(日本トランスオーシャン航空)とRAC(琉球エアコミューター)であることが多いのですが、一部の島はそこにANAやソラシドエアといった会社も加わります。
久米島
アクセス:沖縄本島から飛行機で約35分 1日7~8便運航
航空会社:RAC・JTA
ドラマや映画の中で、青い海に浮かぶ真っ白い小島を見たことはないでしょうか。実は、「はての浜」と呼ばれるその観光地があるのが、この久米島です。
県内で5番目に大きい久米島の中には、はての浜に負けないほどの美しさで輝く全長2kmの砂浜「イーフビーチ」や、まるで誰かがそうしたかのように平たい石が綺麗に並ぶ「畳石」、樹齢250年とされる「五枝の松」など、見逃せない観光スポットがくさんあります。
また、水深600mを超える地点から汲み上げられる海洋深層水を、島内のさまざまな所で活用しているのも久米島のユニークな点です。
特に、生産量日本一の車エビと海ブドウの成功には、海洋深層水が大きな役割を果たしたとされています。現在は海水の温度差による発電の研究も進められていて、その進展次第では今後さらにこの島が注目を集めるかもしれません。
久米島があるのは、沖縄本島(の那覇)から90kmほど西の海上です。
船でも3~4時間の距離ですが、やはり飛行機の速度は圧倒的で、わずか35分で到着してしまいます。便数も十分に多く、日帰りで遊びに行くことも可能な、とても訪れやすい離島です。
石垣島
アクセス:沖縄本島から飛行機で約55分 1日18便運航
航空会社:RAC・JTA・ANA・ソラシドエア
石垣島は、西表島(いりおもてじま)や与那国島などからなる八重山(やえやま)諸島の一部です。
日本の最南端に位置する波照間島(はてるまじま)や、美しい自然が守られている西表島といった八重山諸島の島は、その多くが空港を持たないため、石垣島はこのエリアの空の玄関としても利用されます。
与那国島と宮古島への航路もあり、(沖縄本島から、それぞれの島への直行便を使わない場合は)宿や商店が多い石垣島を拠点として、これらの島へ遊びに行くというプランも考えられます。
沖縄本島からは、南西に400kmほど離れています。
地図で見ると(周囲が海ばかりなので)距離感がつかみにくいのですが、これは東京~大阪間の距離とほぼ同じです。石垣島を訪れる時は、この距離の遠さから生じる自然や文化の違いに注目してみるとおもしろいかもしれません。
「川平湾(かびらわん)」をはじめとした南国感のあふれるビーチで遊んだり、マンタを探してダイビングをしたりと、海だけでもたっぷり楽しめますが、巨大な「石垣島鍾乳洞」や歴史を感じる「桃林寺(とうりんじ)」といった島内の観光スポットも要チェックです。
宮古島
アクセス:沖縄本島から飛行機で約50~55分 1日13便運航
航空会社:RAC・JTA・ANA
宮古島は、沖縄本島と石垣島を結ぶ線上にある島です。
那覇からの距離は約280kmで、石垣島と同じ例え方をするなら名古屋の辺りになります。石垣島との間にも航路があるため、宮古島滞在中に、飛行機で石垣島へ日帰りすることもできます。
隣の多良間島(たらまじま)へも1日2便飛んでいますが、こちらはフェリーで約2時間の距離ですから、待ち時間を考えると飛行機は利用するメリットは小さいかもしれません。
県内最大の島である沖縄本島、その次に大きな西表島、そして石垣島に続く県内第4位の大きさの島ということで、こちらも観光スポットの数はとても多いです。
たとえば、隣の伊良部島(いらぶじま)へつながる「伊良部大橋」は、無料で渡れる橋としては日本最長ですし、そこからの景色もまさに絶景です。
濡れずに海中の様子を見られる「宮古島海中公園」や「宮古島市熱帯植物園」のような、どの季節でも楽しめるスポットもありますし、東洋一美しいと称賛される「与那覇前浜(よなはまえはま)」や、巨大な岩のアーチが印象的な「砂山ビーチ」といったビーチも素晴らしく、さまざまな楽しみ方ができる島です。
与那国島
アクセス:沖縄本島から飛行機で約75分または約135分 1日2便運航 (※約135分の便は石垣島経由です)
航空会社:RAC
与那国島は、日本の最西端に位置する島です。
地図で与那国島から東側に目をやると、鹿児島はもちろん沖縄本島さえはるか遠く、一方西側には手の届きそうな場所に台湾があります。
島の西側にある岬「西崎(いりざき)」には、そのことを示す「日本最西端の碑」が設置されています。
夕日が自慢の観光スポットは国内に数多くありますが、日本の一番西で太陽が沈む様子を見ることができるのはここだけです。さらに、(年に数回というレベルの)最高に条件の良い日には、台湾が見えることもあります。
この島は孤島での医療を描いたドラマのロケ地としても知られ、島内には撮影に使われた診療所が今も残っています。それ以外の劇中の風景を探すのも楽しいですし、ダイビングをすれば、遺跡という説もある神秘的な海底地形に出会えます。
沖縄本島からの飛行機は、直行便と石垣島経由の便がどちらも毎日1便ずつ、合わせて1日2便です。石垣島経由の場合は、新石垣空港で30分ほど待機することもあり、所要時間がやや長くなります。
北大東島
アクセス:沖縄本島から飛行機で約70分または約120分 1日1便運航
(※曜日によって約120分の南大東島経由になることがあります)
航空会社:RAC
北大東島は、那覇から360kmほど東に位置する、沖縄最東端の島です。
沖縄本島の北東には(鹿児島県の)奄美大島がありますが、それよりもずっと東になります。南西約8kmの南大東島を除けば周囲に島影は無く、「日本とは思えないような絶海の孤島」と評されることもあります。
海でのレジャーにも期待できそうな場所ですが、実は北大東島には天然のビーチがありません。島の周囲は断崖絶壁ばかりです。これも北大東島の個性ではあるのですが、沖縄の島としては寂しいように思えます。
この問題には、人の知恵によって造られた「沖縄海(おきなわうみ)」という解決策があります。
これは荒波が打ち寄せる岩場の海水プールで、海からの水が適度に入ってきている時は泳ぐことができ、引き潮の際はささやかな砂浜となります。波の勢いには注意が必要ですが、島内で海に近づける貴重なポイントです。
島内には、異国の遺跡を思わせる「燐(りん)鉱石貯蔵庫跡」のような開拓の歴史を物語るスポットもあり、これが豊かな自然の中の良いアクセントとなっています。
他の島と違い、この島への飛行機は、曜日によって(直行ではなく)南大東島経由になることがあります。具体的には、沖縄本島→北大東島は火・水・木が、北大東島→沖縄本島は金・土・日・月が南大東島経由です。
(※2019年8月時点では、Web予約で「沖縄(那覇)→北大東」を指定すると、直行便の無い日は検索結果が表示されず、予約ができません。そうなってしまう日でも、電話などで南大東島経由の便を予約することは可能です)
南大東島
アクセス:沖縄本島から飛行機で約65分または約120分 1日2便運航
(※最初の便は直行で約65分、2便目は曜日限定・約120分の北大東島経由です)
航空会社:RAC
南大東島は、すぐそばの北大東島とセットで訪れる方も多い島です。
沖縄最東端というわかりやすい特徴のある北大東島に対し、南大東島の特徴は皿のように中央部が低くなっているユニークな形と、無数に存在する湖や池です。
それらを気ままに道を決めて見ていくのも楽しいですが、水路によってつながった池をカヌーで巡るツアーも人気があります。
北と南の大東島の開拓が始まったのは明治時代で、それまでこの二つの島を人が意図的に訪れることはありませんでした。そのため、どちらの島にも非常に珍しい動植物が存在し、これも大きな魅力となっています。
開拓を先導したのが八丈島の出身者で、移住者にも伊豆諸島方面の人々が多く含まれていたことから、島の文化も純粋な沖縄のそれとは異なるものになりました。
神秘的な鍾乳洞「星野洞」や、天然ビーチの無い南大東島に造られた海水プール「海軍棒プール」などで自然に触れ、八丈島の島寿司のような「大東寿司」を味わいながら、この不思議な島を楽しんでみてはいががでしょう。
南大東島への飛行機は、「毎日運航の直行便1便+火・水・木の直行便、または金・土・日・月の北大東島経由便の1便」の、計1日2便です。これは那覇→南大東島の場合で、南大東島→那覇は直行便の曜日が逆になります。
(※那覇→北大東島と同じように、現在のJALのWeb予約では北大東島経由の便が表示されないため、1日1~2便のように見えます。実際はJAL発行の時刻表に掲載されているとおり、直行+直行または直行+乗り継ぎの1日2便です)
那覇・北大東・南大東空港間の飛行ルート
毎日1便 | 那覇→南大東→那覇 |
火~木のみ | 那覇→南大東→北大東→那覇 |
金~月のみ | 那覇→北大東→南大東→那覇 |
※本記事内の情報は、すべて2019年夏期のものです。他のシーズンおよび来年以降は、便数などが変更される可能性があります。各航空会社の公式サイトなどで、必ず最新の情報をお確かめください。