この記事を書いた人 トリッパー編集部
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沖縄ですごすゴールデンウィーク!おすすめの離島情報も!
記事更新日: 2021-05-04
ゴールデンウィークの旅行先として、毎年トップレベルの人気を誇る沖縄。他の地域ではまだ夏が遠く感じられるこの時期に、沖縄には早くもまぶしい光が降り注ぎます。大型連休を活用できる場所の中でも、特に満足度の高い地域ということは間違いないでしょう。
ただ、いくら他の地域より気温が上と言っても、真夏の沖縄とGWの沖縄はやはり違います。旅行の計画を立てる前に、GWの状況を知っておくことは大切です。
今回は、そうした4~5月の沖縄の気候をはじめ、その時期に注目したい観光スポットや人気の離島など、GWの沖縄旅行の参考になる情報をお届けします。
目次
GWでも沖縄の海で遊べる?
沖縄という単語が想像させるのは、緑の島と青い海。沖縄旅行を考える時、「GWでも海で遊べるのか?」という疑問が出てくるのは当然のことでしょう。
沖縄のビーチの中には3月に海開きをする所もありますし、有名なビーチも大部分が4月下旬までには海開きを迎えます。気になる水温も、4月から5月にかけては20度を超える日も多く見られます。よく晴れれば25度程度まで上昇することもあり、そのようなタイミングなら普通の水着でも特に問題無く泳ぐことができます。
しかし、真夏のようにいつでも安心して泳ぎに行けるほど、平均して水温が上がるわけではありません。旅行当日が肌寒さを感じるような陽気になることもあり、その場合は水着ですごすのは少々つらくなります。海中にいる間はそれほどでなくても、水から上がった時には寒さを感じてしまうでしょう。
旅行計画の中に、そういった(夏と同じような形の)海遊びの時間が多い場合、気温が低い時のための観光予定も考えておくと安心です。
また、海で普通に泳ぐのではなく、ウェットスーツを着てダイビングやシュノーケリング、その他マリンスポーツに挑戦する、というプランも考えられます。
例年、沖縄はGWが終わってしばらくすると梅雨の時期に入り、それが6月の中旬や下旬まで続きます。島という特殊な環境ですから、東京のようなジメジメした梅雨とは様子が違いますが、やはり快適さは下がってしまいます。最も海が混雑する夏や、湿気の高さという悩みが出てくる前のGWは、海でのスポーツを楽しみたい方にとって絶好の時期と言えるでしょう。
沖縄本島でのすごし方
沖縄県は多数の島でできているため、「沖縄旅行」という言葉の意味はさまざまです。沖縄本島や大きな離島の中だけで完結する旅行も、小さな離島を渡り歩く旅も、すべて沖縄旅行です。
ただ、GWの沖縄旅行が初めてなら、まず選びたくなるのは沖縄本島ではないでしょうか。県の心臓部ですから、他の都道府県からのアクセスの良さは抜群ですし、宿をはじめとした各種施設も充実しています。長期の旅行なら、ここで数日すごしてGWの気候や雰囲気をつかんでから、離島観光へ出発するということもできます。
また、沖縄本島は観光スポットも豊富です。
真夏の観光中に体力を削る強い日差しや気温の高さも、GWはまだ控えめ。すでに紫外線対策が必要なレベルではありますが、真夏ほどではありません。そして、突然の天候変化や、旅人を悩ませる台風の襲来もまだまだ先のこと。
そのため、GWには青空の下を気軽に移動し、観光を楽しむことができます。
最後に、これは沖縄本島以外にも言えることですが、GWのホテルやツアーの料金は、トップシーズンよりも安くなっています。観光の予算をすこし減らして宿泊費に追加し、グレードの高いホテルで身体を休める、というのもGWの良いすごし方でしょう。
沖縄本島のGWのイベントは?
沖縄本島ではGWにいくつかイベントが行われます。橋を渡って行ける「伊江島(いえじま)」で、この時期に咲くユリを愛でる「伊江島ゆり祭り」なども人気がありますが、知名度や注目度がとても高いのは「那覇ハーリー」です。
ハーリーとは沖縄で行われる祭りの一つで(※糸満地区では「ハーレー」と呼ばれます)、爬龍船(はりゅうせん)と呼ばれる手漕ぎの船によって行われるレースが中心となります。本来は旧暦の5月4日(※5月の終わりから6月の中ごろ)に行われるものですが、那覇では祭りをより盛り上げるため、GW後半の3日間に行われます。多くの場合は、5月3日が開始日です。
華やかな爬龍船に乗り込むのは、腕自慢の選手たち。彼らが息を合わせ、勝利を目指す姿は、それを見る者の胸を熱くしてくれます。レースの合間に屋台を見て回るのも楽しく、このタイミングで沖縄本島を訪れるなら、最優先で候補にしたいイベントと言えるでしょう。
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、沖縄県の各地で2021年GWのイベントが中止されています。 2021年の「伊江島ゆり祭り」や「那覇ハーリー」も開催の中止が発表されました。
GWの沖縄本島観光はどこがおすすめ?
沖縄本島には、世界遺産の「琉球王国のグスク及び関連遺産群」に含まれる「首里城跡(しゅりじょうあと)」や、紺碧の海を渡る全長1,960mの橋「古宇利(こうり)大橋」など、一度は訪れてみたい名所がたくさんあります。人工物だけでなく、数々の絶景スポットもそこに含まれます。
ただ、(よほどの悪天候でなければ)毎日海で泳ぐことができる夏なら「初日は海で泳ぎ、翌日は観光する」といった計画が立てやすいのですが、GWの沖縄旅行では、海で泳ぐには少々寒い日が出てくる可能性もあります。極端な曇り空や雨の日など、天候がかなり悪い場合は、屋外のスポットより屋内のスポットを選びたくなるのではないでしょうか。
ここでは、そうした悪天候にも強い所を中心に、沖縄本島の人気スポットをご紹介します。
沖縄美ら海水族館
「沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館」は、世界レベルの巨大水槽「黒潮の海」を持つ水族館です。視界を埋める人工の海は本当に迫力があり、つい見入ってしまうでしょう。
飼育年数世界一のジンベエザメや、大きな身体を広げて悠然と泳ぐナンヨウマンタなどは、映像で紹介される機会も多いのですが、やはり本物の迫力にはかないません。同じ海洋博公園の中にある施設では、かわいいイルカたちのショーや、ウミガメ・マナティーなどの見学も行えます。
熱帯ドリームセンター
雨の日は「熱帯ドリームセンター」の複数の温室の中で、さまざまな熱帯の植物を観察するというのも良いアイデアです(※屋外の展示もあります)。
こちらも沖縄美ら海水族館と同じ海洋博公園にあり、他の施設を混ぜて観光ルートを考えることができます。最大の目玉は2,000株以上展示されているランですが、その他にも熱帯らしいカラフルな植物が多く、撮影ポイントとしても好評です。晴れた日の観光では、高さ36mの「遠見台」からの風景も楽しめます。
ブセナ海中公園
泳ぐことが難しい日でも、沖縄の海の様子を見てみたいという気持ちは消せないかもしれません。その時は、「ブセナ海中公園」を考えてみてはいかがでしょう。
こちらの「海中展望塔」は、水着への着替えやダイビングの準備といった手間をかけずに、沖縄の海の中の様子を見ることができる施設です。合計24個の丸窓が付いた展望室から見えるのは、宝石のような海と、色とりどりの熱帯魚たち。園内には、グラス底のボートで海を上から見るという選択肢も用意されています。
玉泉洞
「玉泉洞(ぎょくせんどう)」は「沖縄ワールド」の中にある、5,000mも続く大きな鍾乳洞です。一般公開されているのは、約20%の890mほどの区間ですが、片道でも30分ほどかかりますから、かなりのボリュームです。
地上とはまったく違う景色は、30万年という長い時間の中で自然が生み出したもの。どこか芸術作品を思わせるその姿には、とても驚かされます。洞窟探検を終えた後は、沖縄ワールド内の「琉球王国城下町」での古民家見学といった楽しみもあります。
万座毛
最後にご紹介する「万座毛(まんざもう)」は、よく晴れた日に訪れたい絶景スポットです。この岬があるのは、細長い沖縄本島の中央付近の「恩納村(おんなそん)」。那覇からは有料道路を利用すれば片道60分ほどで行ける(※一般道路では約90分)、比較的アクセスの良い場所です。
岬からの景色が素晴らしいのはもちろん、青い海にそびえる石灰岩の断崖、そしてその上の緑の芝という色合いがとても美しく、岬そのものも写真や動画に残したくなります。
離島も沖縄の魅力!
このように、沖縄本島の中だけでもGWの旅行はたっぷりと楽しめますが、個性的な離島の存在を無視して沖縄旅行を語ることはできません。
ツアーの対象となるような有人島なら、「GWの時期しか行けない(または、GWの時期だけ行ける)」ということはありませんから、特にGWということを意識せず、目的や好みで選ぶことができます。
ただ、今回のGWで初の離島体験をするなら、定番の島や知名度がそれほど低くない島、そして沖縄本島に近い島の方が安心でしょう。これから登場するのは、そういった条件を満たす、おすすめの離島です。
宮古島
海の美しさなら沖縄のどの島にも負けないのでは、という声も多い「宮古島(みやこじま)」。「宮古ブルー」という言葉ができてしまうほど印象的な海の色は、「この島にまた来たい」と思わせるような力を持っています。
島内には、こちらも「東洋一の美しさ」と言われる「与那覇前浜(よなはまえはま)」をはじめとした人気のビーチがあり、海を存分に楽しめます。
また、沖には「八重干瀬(やびじ)」と呼ばれる観光スポットも。多くのサンゴ礁が集まり、時に島のように見える部分もある八重干瀬では、まさに南の海という雰囲気が味わえます。人気のスポットですから、真夏を避け、GWに足を運ぶのは良い判断かもしれません。
海底地形のおもしろさから、ダイビング目的で訪れる方も多い宮古島ですが、まったく身体を濡らさずに海中の様子を観察できる「宮古島海中公園」もあります。窓の向こうの世界は、とても幻想的です。
石垣島
地図の上で、鹿児島から南西に指を動かしていくと現れるのが沖縄本島。「石垣島(いしがきじま)」は、さらにその先にあります。数字で言えば、沖縄本島から約390km。ちょうど東京~大阪間の直線距離ほど離れているわけです。
この島を含む八重山(やえやま)諸島は、日本の最も西の部分に位置する島々です。石垣島はこのエリア全体の入口として、あるいは拠点として使われることが多く、そのため周囲の島よりもすごしやすくなっています。今回のGW旅行が初の離島体験なら、目的の島よりも石垣島を拠点とした方が、不便さを感じる場面は少ないでしょう。
もちろん、島内には自然も豊かに残っています。マングローブの生い茂る中を流れる「吹通(ふきどう)川」では、トレッキングやカヌーといったアクティビティが人気。気分はジャングルを進む探検隊です。また、南部の「石垣島鍾乳洞」では、日本最南端の鍾乳洞に入るという貴重な体験もできます。
与那国島
「与那国島(よなぐにじま)」は、石垣島と同じように八重山諸島を構成する島の一つです。この島の最大のポイントは、なんと言っても「日本最西端の島」ということ。旅の良い記念になります。
日本最西端の土を踏むという体験をするために、この島だけに行く旅行も考えられますが、GWにある程度長い旅行を予定しているなら、石垣島を拠点とし、「西表島(いりおもてじま)」などエリア内の他の島を含めた計画を立てるのもおすすめです。
人気の観光スポットは、最西端の地であることを示す碑がある「西崎(いりざき)」や、円形の入り口から見える海と砂浜がおもしろい「ダンヌ浜」など。
また、与那国島は架空の島「志木那島(しきなじま)」を舞台にしたドラマ「Dr.コトー診療所」のロケ地でもあり、撮影に使用された「志木那島診療所」が今も残っています。数々の名場面を思い出させてくれるこの診療所は、ドラマを見た方には外せないスポットでしょう。
久米島
「久米島(くめじま)」という名前には聞き覚えの無い方も、海に浮かぶ白い砂だけの小さな島をドラマや映画などで目にしたことはあるのではないでしょうか。「はての浜」と呼ばれるあの島は、この久米島の人気スポットの一つです。
慌ただしい都市とは別の時間が流れているような久米島には、実は生産量日本一のものが二つもあります。一つは「海ぶどう」。そして、もう一つは「車エビ」です。
この二つの名産品の共通点は、水が重要な役割を果たすということ。久米島には海洋深層水の研究施設があり、水深612mから採取された水が各種産業に利用されているのです。これだけの深度から海水を汲み上げている所は他に無く、その能力(※1日あたり13,000トン)も日本一。今後、水の島としても名前が知られていくかもしれません。
沖縄本島からの距離も飛行機でわずか30分ほどと、宮古島や石垣島よりもはるかに近く(※約1/3~1/4)、気軽に訪れやすい離島です。
座間味島
「座間味島(ざまみじま)」が浮かんでいるのは、那覇からまっすぐ西へ40kmほど進んだ所。高速船なら片道約50分で移動できるため、初めての離島として選びやすい島と言えるでしょう。
座間味島は、渡嘉敷島(とかしきじま)や阿嘉島(あかじま)などと共に、慶良間(けらま)諸島に所属しています。「ケラマブルー」と呼ばれ、多くの人々に愛され続けるこのエリアの海の美しさは、島内の「古座間味(ふるざまみ)ビーチ」や「阿真(あま)ビーチ」でもよくわかります。
そして海に入れば、目の前に広がるのは天然の水族館のような光景。いくら近いといっても、やはり那覇とは環境が大きく違うということに気付かされます。
座間味島の面積は、東京23区でも特に小さい台東区・荒川区・中央区(※10.11~10.21平方km)よりもさらに小さな6.7平方kmです。島ですから土地の高低差はそれなりにありますが、夏よりも涼しいGWには、自転車や徒歩で島内の空気を感じながら移動するのもおもしろいかもしれません。
※本記事内の情報は、すべて2021年4月時点のものです。
GWという大型連休に、普段はなかなか行けない場所へ旅をしたいなら、沖縄はとても有力な選択肢です。真夏よりも各種料金が安く、旅行者の数もいくらか少なめ、ということも重要なポイントでしょう。
もちろん、夏よりは少ないと言っても同じ4~5月の他の週とは比較になりませんから、宿や現地での移動手段(※レンタカーや離島へ向かう船・飛行機など)の予約はお早めに。
観光や晴れた日の海遊び、お好みの離島など、魅力たっぷりのGW沖縄旅行を、ぜひお楽しみください。